クラブ賞

日本エッセイスト・クラブ賞とは

「新鋭なる評論家・エッセイストが一人でも多く出現、自己の正しい自覚において新鮮なる活躍を」。 そう趣旨を唱えて、日本エッセイスト・クラブ賞がクラブ創設の翌1952年に創設されました。賞金は当クラブの会員の会費でまかなわれているのが特徴です。

クラブ賞の歴史

「新鋭なる評論家、エッセイストが一人でも多く出現、自己の正しい自覚において新鮮なる活躍を」――。そう趣旨を唱えて、日本エッセイスト・クラブ賞が制定されたのは、クラブ創立の翌1952年のことです。

 小説や詩歌などの分野では各種の顕彰制度が整っていましたが、評論・エッセイの領域では初めての試みでした。ただし、「受賞の対象となるエッセイは、その範疇がひろく、かつ甚だ莫としている」と、初回の審査で理事長の阿部自身が述懐(会報4号)したように、選考はかなり難航したようです。
 その結果、受賞対象はいわゆるエッセイストの範囲を超えて、政治や法律の専門家、あるいは理系の学者、技術者なそ幅広い分野の人々に及んで、それがこの賞の大きな特色になっていきます。
 そんな中、第2回(54年)の秋山ちえ子さんの受賞が大いに異彩を放ちました。まだ30歳代。ラジオ放送による話題提供が高く評価されたもので、その「声のエッセイ」は長く人々を魅了することになります。
 社会に定着しつつあったクラブ賞が一段と耳目を集めたのは、第11回(63年)のシャンソン歌手石井好子さんの受賞でした。京都のリサイタルと重なって本人が欠席しての授賞式に、政界の実力者である父親の光次郎氏が代理出席したことも、ほほえましい話題となりました。
 受賞対象が幅広い分野に及んだ一例として、映画・演劇など芸能分野の人々の文章が多く顕彰されたことが挙げられます。第24回(76年)高峰秀子さん、第25回(77年)沢村貞子さんをはじめとして、以下、受賞した女優陣は吉行和子、渡辺美佐子、岸惠子、岸田今日子さんと続きます。
 もとより、エッセイはそれほど派手な存在ではありません。むしろ、地味な、しかし珠玉のような文章作品に、クラブ賞は光を当て続けてきました。かくて、2022年までで、70回を数え、受賞者は192人となっています。

クラブ賞審査基準・募集要項

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2022年度・第71回日本エッセイスト・クラブ賞

過去の受賞作一覧